生コンの厚みはどれくらい必要ですか?

生コンの厚みは、スタンプコンクリートとは関係なく、使用場所の舗装に必要な設計上の厚みと「コンクリートに型を押す」ことに必要な厚みの考え方に分かれます。

スタンプコンクリートは人が乗っても沈まない程度に硬化した生コンの表面に無理やり凹凸をつけていくので、中に含まれる骨材(砂利)を動かしながら表面を凹凸に成形します。
よってスタンプコンクリートの施工に必要な厚みということでは使用する生コンに含まれる最大骨材の大きさの4~5倍あることが望ましいです。

ごく一般的な生コンですと最大直径25mmの骨材が含まれているため、その4~5倍の100~125mmの厚みがあるのが理想的です。
ちょっと極端ですが、仮に25mmの骨材が含まれる生コンの場合で厚みが25mmしかなければ【骨材の大きさ=生コンの厚さ】となり、型を押しても骨材が下がらずに凹凸がつかないことが想像できると思います。
そういう原理から最大骨材の大きさの4~5倍が推奨されています。
公園の歩道などで車が乗り入れない箇所では舗装厚70mmで設計されることがありますが、その際には比較的凹凸が穏やかで、目地の深さが浅いタイプのデザインをお選びください。

店舗内装工事などで50mm程度しか厚みが取れない場合には、10mmの骨材を使用した豆砂利コンクリートを、その厚みさえも確保できない場合には20mm以上の厚みでモルタルを使用します。
ただし、豆砂利コンクリートやモルタルになるにつれ、ひび割れ(クラック)の発生やモルタル自体の浮きが発生するリスクも高まりますので、採用には十分にご注意ください。

2023.06.20

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