スタンプコンクリートの耐久性は?

スタンプコンクリートの耐久性については、【機能性】と【見た目】の2つの観点から考えることができます。

スタンプコンクリートが他の工法と決定的に違うのは、コンクリート舗装そのものの表面を立体的に成形するため、「下地を作って貼り付けるもの」とは違い、割れたり剝がれたりしないということです。
それを最大のメリットとするならば、機能的な面での耐久性(模様がなくならないこと)はいわゆるコンクリート舗装そのものの設計耐久年数(20年)とほぼ同義と考えても差し支えないかと思います。

一方でいて、通行による「擦り減り」で下地コンクリートが露出して見た目がよくなくなることに関しては、使用場所によって年数は相当異なります。
戸建て住宅のエントランスのように住人しか歩かないような場所から、テーマパークやショッピングモールなど1日数万人が歩く場所もありますし、車が乗るだけの個人宅の駐車場から車が走り抜ける道路まで実に様々です。

また、こういった物理的な負荷による擦り減りだけでなく、自然劣化もそれなりに影響を及ぼします。
スタンプコンクリートには仕上げの時にトップコートと呼ばれるクリアの薄い保護塗装が施されるのが一般的です。
このトップコートが効いているうちは外部からの雨水を撥水するのですがトップコート自体も徐々に擦り減りますし、全く通行がない場所であってもトップコート自体は塗料なので紫外線で劣化します。
トップコートが劣化してくると雨水でスタンプコンクリートの表面のセメント分が徐々に洗い流されてザラザラとしてきて傷んできます。

こういったことを総合的に見ますと経験的には、屋外の駅前のバスのロータリーの車道のような場所では3年程度から、分譲地の宅内道路くらいの道路では7年程度から、タイヤがよく通る部分やブレーキをかける箇所あたりから色がすり減って下地コンクリートが目立ち始めます。

ただし、この場合であっても20年ほど経過しても模様の凹凸はしっかり残っています。
逆に屋内の商業施設の通路などの雨掛かりが全くなく、歩行するだけの場所ですと20年近く経っても、非常にきれいな状態を保ち続けることができます。

2023.06.20

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