新品の2次製品を薄汚れたように見せたステインクリート

施工場所
千葉県香取市
工法
ステインクリート

千葉県香取市にある佐原地区の小野川。
利根川水運の中継基地として栄え現在でも水郷佐原として小江戸の風情を残す川下りが有名です。

この川の下流の利根川にそそぐあたりの護岸が東北大震災で被災して損壊してしまったため新たに石を積みなおそうとしました。

しかし現在の時代に古くから使われていたのと同じような石を探してくるのは困難なため、代替えとしてコンクリート2次製品で作られた護岸を並べて復旧しようということになりました。
ですが、景観が観光資源となっている地区の為、復旧した場所だけだけが急に真っ白い真新しいコンクリートでできた護岸ではあまりにも興覚めになるということで、何とか新設のコンクリート2次製品を景観に馴染むように古びた感じにできないかということでステインクリートをご採用いただきました。

コンクリート2次製品の工場でステインクリートの一番黒に近い色を水で相当に希釈して染色して新設なのに薄汚れたコンクリート2次製品にして現場に設置されました。
階段の踏み面が白っぽいですが、ここは染色していません。
もともとはすべてこの色でしたが薄汚れて茶色く見える護岸はステインクリートによる染色の効果によるものです。

水門を支える3本のコンクリートの基礎は従来からあるものですがその両サイドの護岸や斜めのコンクリート部分は全く新しいコンクリート2次製品です。
完全に違和感なく周囲に馴染んでいます。