フォークリートトレーニング参加者インタビュー「合同会社Quindim 野宮未葵様」①

フォークリートのトレーニングにご参加いただいた方を対象にしたインタビュー。今回は東京都江戸川区からご参加いただいた一級左官技能士の野宮未葵(のみや・みき)様に、フォークリートに出会われたきっかけや実際の仕事での活用イメージなどにつき、お話をおうかがいしました。

(インタビュアー前田、以下「前田」)
本日はどうぞよろしくお願いいたします。はじめに、野宮さんのプロフィールを教えてください。

(野宮さん)
よろしくお願いいたします。私は、大学卒業後会社に就職し、左官の仕事を始めました。会社に七年ほど勤めた後個人事業主として独立し、今年2025年4月に合同会社Quindim(クインディーム)を仕事仲間と二人で立ち上げました。私は宮城県生まれの埼玉県育ちですが、会社は東京都江戸川区に設立しました。Quindimは、主に地場の工務店などから左官関連の仕事をいただいています。

(前田)
大学を卒業していきなり左官のお仕事を始められたのですか。女性としては珍しいキャリアですね。どうして左官のお仕事をされようと思ったのですか?

(野宮さん)
高校生の時に両親が埼玉の自宅を建て替えたのですが、その際に左官職人さんのお仕事を見て感銘を受けたのがきっかけです。土壁を専門にしておられる職人さんでしたが、小舞左官(こまいさかん。竹や木の細い材料を格子状に組んだ小舞下地に土を塗り重ねて壁を作る、日本の伝統的な左官工法)のお仕事の、竹の荒縄組みから始まるすべての工程をこの目で見させていただいたのです。そんな素晴らしい仕事を、私もやってみたいと思ったのです。

(前田)
なるほど、左官職人さんのお仕事を実際に見てみて、ご自分もやってみたいと思うようになった。

(野宮さん)
大学は美大に進み、ガラス工芸を専攻しました。大学を卒業するまでには自分は左官職人になると決めていました。

(前田)
それで実際に会社へ就職して左官職人としてのキャリアをスタートさせたのですね。ところで、三日間に渡ってフォークリートのトレーニングをお受けいただいたわけですが、感想はいかがですか?

(野宮さん)
憶えることが多くて、いっぱいいっぱいだったというのが正直なところです。フォークリートはイギリス製ということもあり、英語の名称と実際のモノを一致させるのが簡単ではありませんでした。また、作業自体は、慣れればそれほど難しくないという印象を持ちましたが、同時並行で下地作りと仕上げ作業を進めてゆかなければならなかったのは少し大変でした。

(前田)
なるほど。トレーニングの日程は、長さ的にはいかがでしたか?

(野宮さん)
二泊三日は正直短いと感じました。できれば作業を最初から最後まで通しでやってみたいと思いました。でも、そうするとトータルで六日かかるとのことでしたので、仕事への影響などを鑑みるに二泊三日で止むを得ないかなとも考えました。確かに、六日の日程では参加するのが難しいかも知れません。二泊三日のトレーニングで学べるだけ学んで、帰宅してから復習を重ねようと思いました。

(前田)
ところで、野宮さんがフォークリートのトレーニングを受けようとおもったきっかけについて教えてください。

(野宮さん)
懇意にしていただいている取引先の工務店さんから見積り依頼をいただき、私のところでフォークリートができないかと照会していただいたのが始まりです。フォークリートについては知識が無かったので、色々と調べた結果、代替品がないユニークな製品であることを理解しました。その工務店さんは仕事にとても熱意がある前向きな会社であり、その熱意に絆されたといいますか、よっしゃやってやるかという気持ちでご指定いただいたフォークリートを自分で出来るようになりたいと考えたのです。

(前田)
取引先の工務店さんからの照会から始まったのですね。

(野宮さん)
そうです。工務店さんから頂いた図面では、お風呂場でフォークリートを使う設計になっていました。工務店さんからは当初、有名なベルギー製のマイクロセメントのようなものだという説明をいただいていましたが、色々と調べるうちに、フォークリートはベルギー製のマイクロセメントとは全然違うものであるということがわかりました。なお、ベルギー製のマイクロセメントは、私自身3-4年ほど前から仕事で取り扱っています。

(前田)
なるほど。ベルギー製のマイクロセメントのご経験をお持ちだったのですね。ところで、野宮さんはフォークリートをどこでどのようにお使いになるご予定ですか?

(野宮さん)
まずは案件ごとに図面で指定されている通りに使ってゆきたいと思います。お風呂場などが多いと思いますが、私としては左官の仕上げを取り入れた「デザイン」を売っていきたいと考えているので、提案できるアイテムのひとつとしてキッチンの天板とかバーのカウンター、床などでフォークリートを使うことを提案していけるのではないかと思っています。ただし、浴槽では経験がなく不安定なので、現時点では提案はしづらいかも知れません。
(次回へ続く)

(取材協力)
合同会社Quindim(クインディーム)野宮未葵さん

(執筆者)
経営コンサルタント 前田 健二(まえだ・けんじ)
大学卒業と同時に渡米し、ロサンゼルスで外食ビジネスを立ち上げる。帰国後は複数のベンチャー企業のスタートアップや経営に携わり、2001年に経営コンサルタントとして独立、新規事業立上げ、アメリカ市場進出を中心に支援を行っている。

2025.09.03